第3章 ドキドキの嵐
[二宮side]
やべ~。胃袋つかまれたかも(笑)
正直全く期待してなかったから尋常じゃないくらいやられた。
可愛い子って料理下手かと思ったけど、例外もいるんだな。
翔
「ついでに敬語もやめようよ。そんなに年違わないでしょ?」
結衣
「え!無理ですよ!」
そこ拒否るんだ。
どうにかして俺らと仲良くしようとする子は大勢いたけど、この子はそういう気はないのかな。
ちょっと意地悪してみようかな。(ニヤッ)
和也
「だ~め。敬語で話したり名字で呼んだりしたらお仕置きだよ?」
俺は上目遣いで距離を詰めると、彼女の手を取ってキスをした。
結衣
「!!??」
ガタン!とイスから立ち上がって壁際まで逃げる彼女。
そんなに逃げなくても(笑)
結衣
「わかりました!下の名前で呼びますから!敬語は勘弁して下さい。一応雇われてる身なので」
真っ赤になりながらも拒否る彼女。
なんか反応が新鮮だなぁ。もう一押ししてみるかな。
和也
「だめって言ったでしょ?敬語使ったからお仕置きですね」
俺はまた距離をつめて、彼女のアゴを片手でクイッと持ち上げた。
結衣
「!!ぎゃ、ぎゃ~~~!!!」
慌てて頭をかかえてうずくまる彼女。
ぎゃあって(笑)
ちょっといじめすぎたかな。
結衣
「だ、だ、だ、だ、だめですッ。なんて言われようと敬語だけは絶対にやめませんから!」
そう言って見上げた彼女は、真っ赤な顔して涙をたくさんためていた。
ドキッ
やべ、不覚にもこの俺が負けそうだ。
だけどこんなになっても敬語をやめないってなかなか真面目だね。
嫌いじゃないよ。