イケメン王宮◆イケメンがみんな悪かったら【R18】
第9章 ダンス【ミステリアス公爵ルイ/R18】
ルイ「……………」
急いで来たのだろうか、
声の主、サラは
目の前まで来ると
頬を紅色に染めてルイを見上げる。
『待った?』
ルイ「…今、来たところ」
ルイは
表情を変えず、静かに答える。
と
サラの後ろにいた
いけ好かない男が口を開いた。
シド「よお、ちゃんと“コウシャクサマ”してるじゃねえか」
ルイは
冷めた視線でシドを一瞥すると
ルイ「……行こう」
シドを避けるように
サラの手をそっと取った。
『う、うん…』
サラが手を引かれるまま行こうとすると
シドは愉しそうに、にやりと笑う。
シド「無視とはご挨拶だな。待てよ」
シドは
サラのもう片方の手を掴み
ぐっと引っ張って、ルイから引き剥がした。