• テキストサイズ

【R18】【ハイキュー!!】 ドSな彼氏

第11章 及川さんに愛されて……



とりあえず髪の毛を拭いてバスローブに着替えた。

濡れた洋服を持って灯りのついたリビングに入ると、テーブルの上に湯気が立つマグカップが置いてあった。

「とりあえず飲んで」

「ありがとう、ございます……」

「濡れた服、貸して。乾燥機かけるから」

「あ、すみません……」

シャツとスカートを渡した。

下着だけはバスローブのポケットにあらかじめ入れてある。

「これだけ?」

「……はい」

「下着は?」

首を振る。

何か言いかけた及川さんは、肩を竦めると出て行った。

乾燥機を操作する電子音が聴こえてきて、ゴウンと乾燥機が回る音が始まる。

マグカップをすすると、カフェオレだった。

甘い。

ホッとする。

と、同時に、甘さがまた切なさに変わった。

そうだった、私、たぶん及川さんにフラれたんだった……

「で、どうしたの急に」

戻ってきた及川さんは、立ったまま壁に寄りかかると、今日会ってから初めて私の目を見た。

「君が自分で俺に会いに来るなんて初めてだよね」

「……すいません」

「謝って欲しいわけじゃないよ。理由が知りたいだけ」

「あの……私たちって、まだ付き合ってますか?」

「は? なにそれ……」

「……及川さんが、私のこと、もう嫌になって……ほかの子が好きだっていうなら、私、大丈夫だから、ちゃんと言って欲しくて……」

「なに言ってんの……それはこっちのセリフなんだけど」

鼻で嗤われて、ちょっとムッとした。

「だって、及川さん私と別れたんですよね!? そう部活の人に言ったって……」

「言ったって……岩ちゃんに聞いた?」

「……そんなメッセージが来たって……」

なんで先輩、はじめちゃんから聞いたこと知ってるんだろう?

「じゃあ君はどうなの?」

「え……」

「今日岩ちゃんに会ったんだよね? で、何したの? それに今日昼間、誰と何してたの?」

「……なんのことですか?」

突き放したような言い方。

何かを責めるような声音。

「あの、すいません……なに言われてるのか……」

「ホント、君って鈍感だよね。そういう天然なところもいいけど、こういう時はイラっとする」

及川さんは自分のスマホをポケットから出すと、フリックして画面を私の目の前に出した。


/ 69ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp