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【R18】【ハイキュー!!】 ドSな彼氏

第11章 及川さんに愛されて……



及川さん家は何度見ても、大きい。

洋風の門扉に閉ざされて、中は全く見えない。

敷地を囲む塀も高くて、全くわからない。

でも……

及川さん、家にいる。

雨で暗いから、仄かに家のどこかに灯りがついているのがわかる。

はじめちゃんのLINEを見て、及川さんに会わなきゃと思った。

自分で確かめなきゃ。

自分で及川さんの気持ちを……

そう思ったら、勝手に足が走り出していた。

はじめちゃんなんてどうでもよかった。

バスを捕まえるのももどかしくて、ずっと走った。
こんなに走ったの、初めて。

途中で激しいにわか雨が全身を濡らしたけど、どうでもよかった。

とにかく会わなきゃ。

電話でもLINEでもなく、直接顔を見て言わなきゃ。

何で私と別れたなんて言ったのか。

理由はわからない。

でも、誰かを好きになったなんてこと、絶対ない。

だって……

彼は、そんな器用な人じゃない。

見かけも行動も派手で、いつもヘラヘラしてる。

でも、違う。

本当の及川さんは、傷つきやすくて、臆病。

そして、真面目。

二股かけることができる人じゃない。

及川さんの家の前につくと、カメラのついたインターホンを押す。

ぜぇぜぇと肩で息を整えながら、しばらく待ったけど、反応はない。 

もう一度、今度は連続で押しつづけた。 

暫くして、玄関があいて、誰かが走ってくる音がした。




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