第5章 勘九郎組
突然日紫鬼は下を向き、目から何かを取った。顔を上げた
日紫鬼「普段は右目に合わせて、紫のコンタクトをして隠してるんですが…」
勘「その目は」
日紫鬼「左目、白いでしょ?…私は半妖なんです」
日紫鬼はニッコリと微笑んだ
勘「半妖…」
日紫鬼「妖怪と人間の混血とされる存在を半妖と言うんです。半妖は左右違う色の目を持って生まれてくる」
勘「何故、隠しているのかね」
日紫鬼「半妖は昔から妖怪から嫌われていましてね。穢れ、災いの対象として……まぁ所謂、私ら半妖は禁忌の子なんですよ」
そう微笑む日紫鬼に勘九郎は小さく空いた口を閉じ、日紫鬼の横に座った。
日紫鬼「勘九郎さん?……!」
勘九郎は日紫鬼の頭を優しく撫でた。まるで孫の頭を撫でる優しいおじいちゃんのようだ
勘「…うん、綺麗な目だ」
日紫鬼「えっ?」
勘「どこも穢れてない、綺麗な目だよ」
日紫鬼「ぁっ…(この感じ懐かしい気がする。どうしてだろう)」