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【R18】月島蛍は何色の夢をみるか?

第2章 雨とネコとキミ


おじさんは2人が到着すると、すぐに子猫を診てくれた。

待っている人が5人いる。

それぞれに犬や猫を連れている。

でも、先に診てくれた。

捨て猫で弱っていると思ったからだ。

「まだ小さいな」

いろいろ診た後で、おじさんは子猫に水を飲ませながら説明してくれる。

「ワクチンはもう少し後だな」

「病気とか、ありますか?」

「まだわからないけど、見た目には元気そうだ」

「よかった……」

「子猫特有の風邪をちょっと引いてるぐらいだな」

「それってどうすれば……」

「そういうのは蛍が良く知ってるよ」

いきなり話を振られて、眉をしかめる。

「僕は関係ないから」

「よく拾って育ててじゃないか」

「それは兄さんだし」

動物は……懐かれるのが苦手だ。

おじさんは処置を終えると、

「で、どうするんだ、この子」

「僕に訊かないでくれる?」

彼女を見ると、

「あの、うち、飼えないんです……アパートで」

「じゃあ、蛍が引き取ってやればいいんじゃないか?」

「はぁ……?」

呆れて言葉が続かない。



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