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【R18】月島蛍は何色の夢をみるか?

第5章 初めてのデート



彼女の俯く顔を両手で包む。

跪くと、彼女の視線と同じ高さで、その小さい唇にキスする。

ちゅっ。

「……っん」

薄い唇の間から舌を入れて、逃げる彼女の舌を掴まえる。

無意識に逃げる彼女の頭を両手で挟み込む。

唇を貪りながら、小さい身体を芝生の上に押し倒す。

「……け、けいくん、や……こんなとこで……」

「黙って」

彼女を組み敷くと、もう一度、その小さな唇を塞ぐ。

激しく舌を吸って絡めると、彼女の口から小さく熱い吐息と一緒に、2人の混ざり合った唾液がすーっと落ちていく。

その唾液のを辿るように、彼女の首筋を啄むと、ヒクンっと彼女の身体が震えた。

愛しい。

好き。

不器用な彼女への気持ちが抑えられない。

自分の下で身体を火照らせ始めた彼女をぎゅっと抱きしめる。

「はなさん、好きだよ」

自他ともに認めるひねくれ屋。

そんな自分がこんなに素直になってることが、自分でも信じられない。

でも、言いたかった。

この人には、自分の本音を教えたかった。

「はなさんは?」

「……蛍くん……」

「名前じゃなくて」

「……好き」

「じゃあ、つきあっても問題ないね」

「ぇ……」

「なに、その「え」って。ヤなわけ?」

「ち、ちが……う、けど……」

「けど、なに? はなさんは僕の彼女になりたくないワケ?」

沈黙。

「そこで返答に困る意味がわからないんだけど」

「……ごめんなさい」

彼女の腕がぎゅっと自分を抱きしめる。

ごめんなさい。

そんな意味を込めたように。

「大丈夫、付き合っても僕、浮気しないから」

「……わかってる…蛍くん、いい人だもん」

「なら付き合っても何の問題もないデショ」

「……だね」

小さく笑った彼女の顔を見下ろすと、なんでか目尻が濡れていた。

「若いし、背高いし、お買い得だと思うけど、僕」

「ごめんね、年取ってて」

「そんなこと、言ってないデショ」

可愛く尖らせたピンクの唇にもう一度キスを落とす。

深くならないうちに唇を外すと、

「やだ……もっと、シテ……」

ねだるように言われて、ドクンと下半身に熱が集まる。

「煽るようなこと、言っていいの? 本気にするよ」

「……いい、お願い……」

こんな外で。

誰が通るかもわからないのに。

でも、そんなこと、もうどうでもよかった。



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