• テキストサイズ

【R18】月島蛍は何色の夢をみるか?

第4章 どうしてか、愛しすぎて……


「月島、なんかヘン……」

日向に言われて、はぁ?と顔をしかめる。

部活の休憩時間中、日向が自分の顔を見て、「やっぱヘン」と言った。

「失礼だな」

「だってなんか、いつもの意地悪さがない」

「なにそれ……」

「こうイヤラシフェイントもいまいち冴えてない、みたいな」

「うるさいな……」

自分でも理由はわからない。

いや、たぶん、わかってる。

彼女だ。

あれから、彼女は2回家に来た。

帰りも駅まで送った。

でも、どこか溝ができたのは確かだった。

彼女は、当たり障りのない会話で、やり過ごそうとしてる。

自分も、それに合わせる。

知らないのは、母親だけだ。

部活を終えて家に帰ると、母親はいなかった。

テーブルの上に、メモがあった。

おばあちゃんの具合が悪いみたいなので、1泊で行ってきます。

ご飯はレンジでチンしてください。

母方の祖母は東京住まいだ。

行くとなれば最低でも1泊2日は必要だ。

ということは、今日は一人だ。

父親は長期海外出張で先月からずっといない。

先にシャワーを浴びて部屋着に着替えて頭を拭いていたら、玄関のチャイムがなった。

嫌な予感を抱えながら出ると、彼女が大きいな袋を抱えて立っていた。




/ 29ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp