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【R18】月島蛍は何色の夢をみるか?

第3章 初めてのキス


「兄さんがスキなら、僕から言ってあげようか? はなさんが兄さんと付き合いたいって言ってるって」

「ち、違う、言ってないよ!」

「なにムキになってるの。別に隠さなくてもいいよ」

鼻で笑う。

「違うよっ!!!」

なんでそんな怒ったような顔するの……

「だってどう考えてもそうデショ」

月島先輩。月島先輩。月島先輩。

彼女は月島家にきても、兄さんの話をする。

そして母親と盛り上がる。

で、横でご飯を食べている自分に向かって、言う。

「だよね、蛍くん」

同意を求める。

同意を求めるだけの、存在。

それが「月島先輩の弟」の蛍くん、だ。

「そんなんじゃない」

俯いて漏らす声が、震えてる。

「あ、ごめん、はっきり言われて恥ずかしかった?」

「……」

「それとも……っ」

いきなり彼女が走り出す。

「ちょっと……」

小動物が必死に逃げようとする。

でも、脚の長さが違いすぎる。

すぐに腕を捕まえると、ぐっと引き寄せた。

「……っ! 離してっ」

「いきなり逃げるって、ナニ?」

逃げようとする彼女を身長で抱き込む。

小さい身体が腕の中でもがく。

「知らないっ、蛍くんなんて、知らないっ……」

自分の胸の中で涙目がこっちを睨んでる。

「なにその顔……」

反則だ、そんな顔……

思わずどうにかしてしまいたくなるような、顔。

何かまだ叫びそうな彼女の唇にキスをする。

「……っんん」

子供のキスじゃない。

すぐに舌で彼女の唇も口腔も貪る、大人のキス。

「…ぁん……ゖ……蛍く……」

「黙って」

彼女の身体を抱き締める。

もっと深く彼女の中に入りたくて、抱いてる身体を引き上げる。

彼女の足が、地面から離れるのがわかった。

必死で自分にしがみつきながら、自分の唾液や衝動を受け止めようとする彼女。

お腹の中からなにかがグワっと溢れてくる……。

ナンダ、コレ……


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