第3章 初めてのキス
「そういえば蛍くん、部活すごいね。雑誌に載ってたよね、バレーボールの雑誌」
「なんで知ってるの?」
「月島先輩が、この前会った時に教えてくれて……蛍はすごいんだって」
「別にすごくないし」
「でもこんなに背が高くて上手いんだよね」
「しょせん部活デショ」
「でもすごいよ……月島先輩、ずっと蛍くんのことばっか話してて……」
そういうの、ウザイ。
「会うといっつも蛍くんのことだよ。今度、大きな大会があるんだよね? えっと、インターハイ……じゃなくて……」
「春高」
大地さんが切望してる、春高。
烏野は、春高への宮城代表選を勝ち残るために頑張っている。
「そうそう、春高。月島先輩がね、……」
「はなさんさぁ、兄さんがスキなの?」
なに、そのびっくりした顔……