第3章 部活に入ろう
「ちょ、シャツ脱いで!!」
「えっ、あっ、はい……」
リコ先輩がかなり焦ったように言うと、
勢いに押された黒子くんがシャツを脱いだ。
ところで、さっき脱げって言われていたのに
なぜまだ脱いでいなかったのかすごくつっこみたい。
……さすがにそこまでKYなことはしないけれど…………。
リコ先輩は、戸惑った表情で
黒子くんの体をまじまじと見ている。
私も真似して黒子くんを見てみることにした。
失礼だけど、黒子くんは色白でひょろっとしていて、
強豪校のレギュラーとは思えない体つきだ。
いや、私が分からないだけで
プロの人が見たらすごい能力とかがあるのかもしれないけど。
眉間にしわを寄せて悩んでいると、
不機嫌そうに黒子くんを睨む火神くんが視界に入った。
うーん……うちのクラスのバスケ部の人は
不思議な人達ばっかりだな……。
しかもなんか仲悪そうだし……。
髪の毛は赤と水色だし、
高校デビューのやり方絶対間違ってると思う……。
なんかもう不安しかないよ……。
無意識のうちにため息がこぼれた。
その後これからの練習の説明を聞いて、
軽い基礎練習をして下校になった。
リコ先輩と話した時に、今朝 真実がやってくれたあみこみを褒めてもらったので、ご機嫌で学校をあとにする。