第3章 部活に入ろう
教室につき時計を見るとSHRまであと15分はあって
まだ生徒はまばらだった。
自分の席に荷物を置いて、真実の姿を探す。
…………………………。
おう………………。
私の視界に入ったのは睨み合っている火神くんと真実。
2人の視線に挟まれている男の子は肩身が狭そうにしていて耐えられなくなったのか、他の男子の席へと逃げて行った。
それでもお構いなしに睨み合う2人。
な、なにがあったんだろう……。
たしかに昨日の放課後言い争ってた気もするけど……。
無意識のうちに2人を交互にガン見していたようで
息ピッタリの動きでばっと振り返り睨まれる。
「……………………」
どうしよう今すぐ逃げしたい。
でも私は関係ないはずだし……。
だけど今顔を上げたらやばい気がするのはたしかだ……。
冷や汗をかきつつ頭をフル回転させるけれど
この状況を打開する案は見つからない。
「おいそこのチビ」
「はi「ねぇ、奏に向かってチビはないんじゃないの?」
火神くんの声に返事をしようとした私の声に被せて
真実が火神くんにつっかかる。
あ、よかった。真実の怒りは私に向いてないみたい。
……そうじゃなかった。
この険悪な雰囲気をどうにかしなきゃ。
とりあえず話題を変えようと口を開く。