第3章 部活に入ろう
「それより、そのー奏ちゃん…だっけか?
リコとはどういうつながりで?」
眼鏡の先輩が口を開き、再び私に視線が集まる。
「えっと……中学が同じで、一緒にバスケ部のマネージャーをしていたんです。リコ先輩にはその頃からお世話になっていました。」
私が言うと “へー” とか、 “監督の後輩か!” なんて反応が返ってきてびっくりしながらも納得してくれたようだった。
安心していると、再び先輩が口を開く。
「えっとー……そういえばここに来た時に なにか話したそうにしていたけれど、そのことはいいの?って水戸部が聞いてるよ!」
火神くんに連れていかれた先輩は一番背が高い……水戸部先輩の顔を見て、次に私の方を向いて聞いてきたようだった。
顔を見ただけで分かったのかな?
なんで分かるんだろ?
まさかテレパシーとか!?
…………私にはさっぱり分からないや……。
不思議に思ってつい水戸部先輩をガン見してしまう。
「あのー……奏ちゃん……?」
リコ先輩の声で質問されていたことを思い出して、慌てて答える。
「あっ!すみません!その…募集していればなんですけど、バスケ部のマネージャーをしたいと思って…………」