第3章 部活に入ろう
「……奏ちゃん……?」
「はいっ!?」
いきなり名前を呼ばれて、
条件反射で元気良く返事をしてしまった。
完全に変な子だよ……。
内心項垂れながら名前を呼んだ先輩に視線を移す。
……………………!?
「リコ先輩……?」
目の前にいたのは、中学時代2年間お世話になった
相田リコ先輩だった。
「え?なになに?知り合いな感じ?」
「コガ、ここは空気を読むところだぞ」
「うーん……」
「ん?伊月どうした?」
「いや、いいダジャレが思いつかなくてだな……」
「てめぇのダジャレなんざどうでもいいわ ダアホ!」
興味津々な様子で口を開いた先輩を皮切りに
わいわいと賑やかになる先輩たち。
「あんたらうるさい!!!私が奏ちゃんと感動の再会をはたしてるんだからとりあえずだまっとけ!!」
「「「「ごめんなさい。」」」」
途端に口を閉じ、声を揃えて謝る姿を見たら
リコ先輩は相変わらずなのが分かって
失礼だと思いながらもつい笑ってしまった。