第3章 部活に入ろう
「バスケ〜、バスケ部〜、バスケ部はいかがですか〜?」
ん?バスケ部!?
声がした方に目をやる。
「小金井、いかがってことないだろ」
「他にどう言えばいいんだよ?」
「新入生はバスケ部!バスケットだけに助っ人募集中!!」
「もういいよ伊月のダジャレは………。
水戸部ーっ、声出してこーぜー!!」
バスケ部の先輩らしき3人が仲良く(?)勧誘をしている。
「結局出さねーのかよ……」
あ、なんかしょんぼりしてる。
あの大きい人は頷いてにこにこしてるのが仕事なのかな?
「バスケ部〜、バスケ部いかがですか〜」
「部員になってブインブイン言わせよう!!」
なんだか個性溢れるかんじだなぁ……。
どの先輩も身長大きいし……。
あ!バスケ部の入部希望者はどこに行けばいいか聞こうっと。
そう思って駆け寄ろうとしたときだった。
「あんたらバスケ部か?」
火神くんが3人の先輩に声をかけているのが視界に入る。
このまま声をかけに行くのはなんだかKYな気がするし
話が終わってから私も行くことにしよう。
立ち止まっているだけではなんだか不自然な気がして、
スマホをいじるフリをしながら
火神くんたちの様子を盗み見る。
火神くんもバスケ部に入るのかな?
身長大きいしダンクとかできそうだなぁ……。
「ほら、案内しろよ。連れてくから」
「ひぃぃぃ……」
えぇ!!?
バスケ部いかがですかやってた人が連れていかれてる…。
先輩の首根っこ掴んで連行しちゃうとか
火神ほんと何者なんだろ……。
……はっ!
ぼーっとしてる場合じゃなかった!
私もバスケ部のところ行かなくちゃ!!
慌ててスマホをしまい、火神くんたちの後についていく。