第7章 VS お父さん
「え、かわいいって……」
そんなばかなと日向先輩が持つ携帯を背伸びして覗く。
………………………………………………。
画面に写っているのはなんとも可愛らしい猫ちゃん。
「あ……………かわいい……」
「あー、ごめん、次」
私が小さく声に出すと、額を手でおおったリコ先輩が言った。
言われた通りカチカチとボタンを操作する日向先輩。
「次?…………うわっ!」
あの留学生の写真に切り替わった途端
日向先輩が声を漏らした。
その声に反応してほかのメンバーも画面をのぞき込む。
「名前はパパ•ンバイ•シキ。身長2m、体重87kg。
セネガル人の留学生」
リコ先輩の説明を聞きながら写メを見る。
……うん、写真で見てもでっかい…………。
「セネガ……でかっ……2m!?」
「ありなの!?」
「留学って……ってか、ごめん、セネガルって……」
「「「どこ!?」」」
上から日向先輩、小金井先輩、伊月先輩。
ちらりとリコ先輩を見上げると、
呆れたような表情で先輩方を見ていた。
「……でかいだけじゃん」
火神がぽつりとつぶやいたけど、今はそれを言っていい空気じゃないから肘で小突いておいた。