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平凡な私と目立ちすぎる仲間たち【黒子のバスケ】

第6章 売店という名の戦場?


「…っていうかよく見たらこれ、半端な力じゃ無理だぞ……」


福田くんの言葉にみんなが首を傾げると、
彼はごくりと唾を飲んで続けた。


「ラグビー部のフォワード、アメフト部のライン組、相撲にウェイトリフティング、……奴らのブロックを掻い潜るのかよ……」


たしかに……。
よく見るとそれっぽい生徒がわんさかいる。


「おもしれぇ……!やってやろうじゃん!!」


そう言い放ち、人混みの中へと突っ込んでいった火神。

いやいや、おもしろいとかいう問題じゃ……。




「あ…………」




河原くんと同じように弾かれた火神を見て小さく声が漏れた。



「This is Japanese lunchtime rush !!」


「火神ぃ……」

「こんなときだけアメリカかぶれかよ……」


神妙な面持ちで呟いた火神に河原くんと福田くんが言った。

私も思わず苦笑い。





「じ、じゃあ私が行……ぐぇっ」


駆け出そうとした瞬間に捉えられた首根っこ。

振り返ると眉を寄せた火神がいた。


「な、なに……?」

「てめぇに行けるわけねぇだろ」

「え、でも、この小さい身長が役に立つかも……!」

「や・め・と・け」


私よりはるかに高い身長と
いつもより低い声に威圧されて一歩後ずさった。


「え、でも、ここまで来てなにもしないのは……」

「……てめぇが怪我したら……その……」

「え……?」


よく聞き取れなくて首を傾げ聞き返す。


「いや、なんつーか、…かか、監督にシめられるだろーがっ!」

「ひ……っ」


いきなりの大声に肩が跳ねた。


「火神くんのツンデレとか誰得ですか。
需要ないんでやめてください」

「うるっせぇ!!とにかくてめぇはこの辺で待ってろ!」

「わ、分かった……」


黒子くんがなんて言ったのかいまいち聞き取れなかったけど、火神に早口で言われ反射的に頷いてしまった。

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