第6章 売店という名の戦場?
「金はもちろん俺ら2年が出す。
ついでにみんなの昼飯も買ってきて。
…………ただし失敗したら……釣りはいらねぇよ?
今後筋トレとフットワークが3倍になるだけだ」
「ひ……っ」
やばい、日向先輩の笑顔が笑顔じゃない……っ!
……なんかヤバそうだし行きたくないんだけど…………。
「え、新沢さんも行かせるのか?」
土田先輩が驚いた様子でリコ先輩に尋ねた。
え、いや、そんなに危ないんですか!!?
「いや、私は…………」
「もちろん!頑張ってきてね♡」
「が、頑張ります……」
慌てて拒否しようと思ったけれど、
予想通りのリコ先輩の言葉にがっくりと項垂れた。
「ほら、早く行かないとなくなっちゃうぞ?」
「伊月先輩……」
「大丈夫。去年俺らも買えたし、パン買うだけ…………パン?…………パンダの餌は……パンだ」
「「「「いってきまーす」」」」
伊月先輩のダジャレは最後まで聞かずに、
私たち一年生6人は売店へと足を向けた。
このあと地獄を見ることになるとも知らずに…………