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平凡な私と目立ちすぎる仲間たち【黒子のバスケ】

第5章 モデルさんと海常高校


「よう」

「聞いてたんスか」


ガラの悪そうな低い声をかけた火神に
意味深な笑みを浮かべて見せる涼太。


「聞いてたじゃねぇよ!お前なにいきなり黒子拉致ってんの」

「はぁ!?ちょっとくらいいいじゃないスか!」

「帰れねぇんだよ!監督が責任あるってうるさくってよ!……みんなで探してたんだよ!」


言い合いを始めた2人は放っておいて、
黒子くんにこっそりと声をかける。


「……リコ先輩すっごく怒ってたから、
心しておいたほうがいいよ」


苦笑いの黒子くん。

黒子くんを発見したことを伝えようとカバンから携帯を漁っていると、ぐいっと腕を引かれた。


「わ……っ!?」

「そういえば奏っち!あのクッキー超うまかったっス!」


腕を引いた犯人は涼太。

……やば、さっき誕生日クッキーの話をしたばかりなのに……。


「り、涼太、それは後でメールか電話で聞かせ……」

「おい!お前なんで黄瀬なんかにクッキーやってんだよ!しかもなんだ!なんで名前呼びになってんだよ!
お前ら付き合ってんのか!?」


焦って涼太に言っているところに、
すごい剣幕でまくし立ててきた火神。


なんか涼太のことになると訳わかんないこと言い出すなぁ……。


思わずため息をひとつ。


「ちがうよ。たまたま余ってたのがあったから渡しただけ」

「えぇ!?俺、余り物もらっただけっスか!?」

「いや、あの、余り物ってのも事実だけど、誰かに渡そうと思ってたやつだから!ちゃんとラッピングしてあったでしょ?」


今度は涼太をなだめる。

この二人はあれか、だれだれちゃんのおやつの方が多いとかごねる幼稚園児なのか。

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