• テキストサイズ

平凡な私と目立ちすぎる仲間たち【黒子のバスケ】

第5章 モデルさんと海常高校


「福田くん、お誕生日おめでとう!」


右隣にいた彼に、例の紙袋を手渡す。


「え、お、俺……?」


困惑した表情の福田くん。

降旗くんと河原くんもぽかんとしている。



え……うそ、誕生日間違ってた!!?



「え、福田くんって、今日誕生日じゃなかったっけ……?」

「いや、誕生日だけど、え、なんで知ってんの!?」


よかった。今日が誕生日であってた……。


「え、マジで福田誕生日なの!?」

「知らなかった!おめでとう!」


降旗くんと河原くんが大きな声を出したおかげで、もうひとつのテーブルにいた先輩方もこちらへ集まってきた。


「なんだなんだ〜?」


店内で騒いだのが悪かったのか、
先ほどのステーキが悪かったのか、
不機嫌な様子の日向先輩。


「これは……その…………」

「今日、福田が誕生日らしいんですよ!!」

「新沢さんがいきなりプレゼント渡してるんですよ!」


私の声を遮った河原くんの言葉に降旗くんが続けた。

それによってざわめきだす誠凛メンバー。


いや、なんか、誤解を招きそうな予感しかしない。


「あの、これはですね、」

「あ!それ、奏ちゃんの手作りクッキーじゃない!今日は福田くんの誕生日か!おめでとう!私は2月だからまだまだなのよね〜」


必死で説明しようとしていると、後ろのほうで様子をうかがっていたリコ先輩が福田くんの手中にあるクリーム色の紙袋を指して言った。


必然的にリコ先輩に集まる視線。


「簡潔に言うとー……ここにいる全員、誕生日がくると、もれなく奏ちゃんの手作りクッキーを食べることができます!」


/ 140ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp