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境界の先

第12章 告る


「うん。一緒に図書館に行って借りよう。後、前も話したんだけどさ…」

「うん?」

「やっぱり君も文芸部に入ろう? 小説を書いたり創作出来ないことを気にしていたけど、本の感想や批評を書いたり、ちょっとした日常の出来事を綴ることだって、立派な文芸だよ」

「うーん…」

私は首を傾げる。

「君は家事をしているわけだから、放課後ブラブラしているわけではないけれど、何も知らないチャラチャラした生徒からは、同類に見られて悪い誘いに誘われるかもしれない。お父さんだって、君が何か部活動をしているほうが安心なんじゃないかな?」

「お父さん…。そうかもね、一理あるかも」

「ね、僕も君と一緒に部活動出来たらもっと楽しくなると思うんだ」

「ふふ、ずっと一緒にいるじゃない」

私は彼の首に手をまわして、じーっと上目遣いで見上げる。

「もっと、ずっと、一緒にいたい」

彼は私の身体を引き寄せ、唇にキスする。

「ゲームをリセットしちゃったお詫び…身体で払うね…」

そう言って、彼は私をソファに押し倒す。

「やんっ…こんなとこでぇ…」

否定に聞こえない私の言葉に彼はニコッと笑って、私の服を脱がし始める。



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