• テキストサイズ

境界の先

第11章 走る


屋上に来る。

割とカップルが多い。

場所間違えたかな。

でもみんな周りなんか気にしてないからいいか。

うらやましい。

私もいつか、周りの目なんて気にしないようなカップルに…
逢坂くんと…なんて。

君はどうしたい…って、逢坂くんは聞いてくれた。

逢坂くんは私の願いを叶えてくれた。

私のこと好きって言ってくれた。
そして朝まで一緒にいてくれた。

私、少しだけでいいから逢坂くんが欲しかった。

でも…このまま一緒にいたら全部が欲しくなるかもしれない。

私は欲張りだから。

はぁ…。

とりあえず、茜ちゃんと何話してたのー? とか聞いてみるかな。

柵にもたれて風に吹かれる。
気持ちいい。

プルル…

ポケットの中のスマホが鳴る。

電話…? 昼休みに誰だろ?

逢坂くん…

「もしもし」

『今どこっ!?』

「え? 屋上…」

『わかった。そのまま。絶対にそのままで!』

切れた…。

あ…気づかなかったけど、LINEいっぱいきてた。

『今どこ?』
『返事して』

って。

/ 98ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp