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境界の先

第10章 甘える


「逢坂くん、今日も泊まっていってくれるの?」

「うん。君が望むなら」

「じゃあ…一緒にいたい」

私の部屋で宿題してる彼にぎゅっと抱きつく。

「ちょっと待ってて。宿題もう少しだから。やることはきちんとやっておかないと自由に遊べなくなるからね」

「うん!」

私も彼の顔を眺めながら宿題をする。



お風呂に入った後、2人でベッドでゴロゴロする。

「ぎゅってしていい?」

私は彼に尋ねる。

「いいよ」

彼が頷く。

「ぎゅー」

私は彼の身体にぎゅーって抱きつく。

「よしよし」

彼が私の髪を撫でてくれる。

あったかくて安心する彼の身体。

でもなんか今日はもっと…
身体の中から温かくなってくる。

温かいというより…熱い…。

「はぁ…」

吐く息もなんか熱い。

「逢坂くん…」

私は彼の顔を見上げる。

「うん?」

「私…キスしたい…とか言っていい?」

「サキ、僕とキスしたいの?」

手のひらで私の頬を包んで、彼が尋ねる。

「うん…」

私は彼の目を見つめて頷く。

彼は私の唇にチュッとキスする。

「……」

「どう?」

私の唇を指で撫でて、彼が問いかける。

「もっと…」

私は答える。

今度は彼の舌が私の唇を撫でる。

私は自分の舌を出して、彼の舌に触れる。

彼の唇と舌が、差し出した私の舌を捕らえる。

私の身体はもっともっと熱くなる。

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