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境界の先

第7章 食べる


買い物を済ませて私の家に戻る。

「少し疲れたな。着替える前に風呂に入るかい?」

彼が私の顔を見て言う。

「あ、入ってきていい?」

私は彼の顔を見る。

彼が私の手を握る。

「一緒に」

……。

「じゃ…お風呂沸かしてくるね」

「うん」

彼がニッコリと笑う。

「あ、もしかして逢坂くん。お風呂入っていくなら…晩ご飯も食べてく? 冷凍のカレーでよかったら用意出来るよ」

「うん。ごちそうになろうかな」

「うん! じゃあご飯炊くね」

私は張り切って、お風呂とお米を炊く準備をする。

なんかすごく…うれしい!



「15分くらいでお風呂沸くから。お茶飲む?」

私は彼にペットボトルのお茶を渡す。

「うん」

彼は受け取って封を開ける。
そして私に差し出す。

「え?」

「毒見」

「あ…はい」

私は一口飲んで、彼に返す。

彼はニッコリ笑って受け取り、それを飲む。

「そういえば、君のスマホを返しておくか。何度かブルってたな」

彼がバッグから私のスマホを出す。

私は受け取りLINEをチェックする。

「あ、お父さんだ。元気か、だって」

「へぇ」

私は返信しておく。

『元気だよ。友達と映画を観にいってて返信出来なかった。ランチは友達とファミレスで食べたよ』

っと。

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