第5章 捕まえる
「はぁ…はぁ…はぁっ…あんっ…」
彼の舌が耳を舐める。
「あっ!」
私は思わず、横にずれて逃げる。
「逃げないで…サキちゃん」
彼は私の頭を抱えて、耳に唇を押し付ける。
下はクリをなでなでしながら。
「やっ…! やだっ! そんな…やだぁ!」
なんか身体がぷるぷるしてくる…。
「大丈夫だよ、サキちゃん。身体ラクにして。感じて…」
「あっ…やっ…あんっ…やんっ…!」
だんだん、ぷるぷるが大きくなってくる…。
「あっ…逢坂くん! お願いっ…やめてっ…」
「大丈夫。可愛い…。サキちゃん…」
「あっ! ああっ…! あんっ! あんっ…! はぁあんっ……!」
私の身体が大きくガクガクと震える。
そして、なんだかふわっと浮き上がるような深く沈み込むような感覚が、全身を襲う。
頭もふわぁっ…として…
このまま気を失ってしまいそう…
……ぎゅ
手を握られた。彼に。
「……逢坂くん」
私は目を開けて、すぐ目の前の、彼の顔を見る。
「あーん」
彼が唇をあーんって開いて言う。
彼を習って私も唇を開く。
「んっ…!」
彼の舌が口の中に入る。
でも何これ…
さっきと…全然違う
気持ちいい…
死ぬ…
身体の力が完全に抜ける。
「服、邪魔だろ? 脱がせてあげる」
力の抜けた私の身体から、着ているものが取り去られる。全部。
「あ…」
手でなんとなく胸を隠す。
「恥ずかしい? 下、向いてな」
彼が私の身体をうつぶせに転がす。
カチャン…
手首に冷たい感触が。
「え…?」
振り返る。
「ふふ、捕まえた」
彼がニッコリと笑う。