第2章 どうやら捨てられたようです
爺「おやおや、お嬢さん。随分、汚れちゃってるねぇ…あっちに沢(サワ)があるよぉ?案内してあげよう」
その怪しい爺さんはニヤリと不気味に笑った
ニ「……(ここには長居しない方がいいみたい)」
その時、少し目を離した隙に前にいた爺さんが消えた。一瞬でどこに行ったのかと周りを見ようと首を動かそうとした。その瞬間、後ろから耳元で囁くように『さぁ。進んだ、進んだ』と爺さんの声がした
バッ!と振り返ったが爺さんはいなかった。すると何処からか4〜5人の子供がケタケタと笑う声が森の中に響き渡った
ガサガサッ
何かがこちらに近づいてくる。後ろを振り返った瞬間、大きく、黒くて丸い姿をし、恐ろしく開かれた口はニエを食おうとしていた
『ギシャァアアアアアアアアアア』と奇声を発した
ニ「……」
『シャァァアア』
ニ「……」
『アアア…ア…ァ….…;』
ニエは怯えるどころか恐ろしく無表情だった。
そんなニエを影から見ていたものはヒソヒソと話していた