• テキストサイズ

ありがとうと言えるまで(ハイキュー)

第2章 出会い



あれから、先生が来て飛雄が来て

お母さんにもお父さんにも怒鳴られて

お兄ちゃんも来てくれた。

でも、何も言わなかった。

ただ、唇をかみしめて、下を向いて

涙がこぼれるのを必死で我慢した。

学校に行けばバスケがしたくなる。

でも、その欲求と戦える自信がなくて。

いつも通り、薄暗い部屋で一人音楽を聴く。

全ての音を断ち切って、自分だけの世界に居る。

でも、頭の中に響いているのは、バスケの音。

靴が体育館にこすれる音、ボールが跳ねる音、シュートが入った後のネットの音。

全部大好き。

胸が痛くなる。

いっそ消えてしまおうか。

先輩も何もない世界で

自由にバスケがしたい。

楽になりたい。

でも、私にはそんな勇気ないんだ。

これが間違っている事だと分かっていたけれど、

自分の感情をコントロールできないまま

何日も何日も日にちが経って行った。



















そんなある日、私の部屋を訪ねてきたのは

他でもない

及川先輩だった。


/ 32ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp