第2章 出会い
学校には行ったけど、部活には行かなかった。
でも、帰り際に
ボールの跳ねる音が聞こえるだけで体がバスケを欲していた。
体育の授業がバスケなだけで、柄にもなくワクワクした。
スポーツ用品店に行くと、自然と足がバスケのコーナーに向かった。
大好きだから
だから、諦められない
バスケがしたい
したい
したくてしたくて
たまらない
なのに、先輩の言葉が何度も頭に反響する。
もう、どうすればいいのかわからない。
たかだかバスケ
違うんだ
私にとって
バスケってのは
言葉一つで終わらせられるような
紙切れ一つで終わらせられるような
そんな簡単なものじゃない
なら、どうすればいいの?
わからない
もう、全部わからない
どうでもいいよ
バスケがないなら
もう、どうでもいい
その翌日から、私は
学校にさえ行かなくなった。