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ありがとうと言えるまで(ハイキュー)

第2章 出会い



「ねぇ、瑠維。ちょっといい?」

きっかけは、先輩の呼び出しだった。
今年の3年は、去年とは違い厳しい人たちが多かった。

私は目を付けられていたようで、嫌味を言われる事も多々あった。
でも、バスケが好きでたまらなかった私は、部活をやめたいなんて、そんな考えが頭をよぎる事なんてなかった。

そういう私が気に入らなかったんだと思う。

体育館の裏口。
この体育館には、裏口があって、階段から入ってこれるような作りになっている。

そこに呼び出された私は、3年生に囲まれた。

「私達の事、バカにしてる?」

一言目にこれ。
まったく訳が分からなかった。
バカにしてるなんてことはない。
先輩達は全員、息もあっていて声かけも出来て、実力のある尊敬できる選手だっただから。

だから、言っている意味が分からなくて、返事が出来なかった。

「瑠維は、ほんとに上手いと思う。チームのことも良く分かっていて、良い流れを持ってきてくれるのはいつも瑠維」

「でもさ、瑠維が出てる事で出られない先輩が居るって事、わかってる?」

それは、わかってる。
でも、でも

『その先輩のためにも、恥じないプレーをして、勝つ事が大切なんじゃないんですか?』

これは、及川先輩の言葉。
ふいに頭によぎった。

それが、先輩の逆鱗に触れてしまったんだと思う。

ふわりと自分が浮いた気がした
どうしてだろうとか、考えるよりも早く体が硬いコンクリートに打ちつけられた。

痛みでどうにかなりそうな意識を必死で手繰り寄せる。

階段の上に居る先輩の口が動いた。













































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