第1章 バースデーパーティー
黒子「穂波さんお茶です」
穂波「ありがとう、テツヤ君」
お茶を一口飲んでなんとか落ち着いた。桃井さんはまだびっくりした顔でこっちを見ている。
穂波「後ね、調味料が多すぎても焦げやすくなるから。塩は入れないで代わりに粉末の出汁の素入れてみて。砂糖ももっと少なくていいと思う。調味料はちょっと足りないかもくらいでちょうどいいよ」
謎の辛味の正体はわからなかったから、とりあえずスルーしておいた。もう一口お茶を飲んでいると、テツヤ君が私の紙皿から残っていた半分をつまんで口に入れた。飲み込むまで時間がかかったけど、テツヤ君もなんとか飲み込めたようだ。すかさずお茶を出すと、ありがとうございます、と一気にお茶を飲む。皆唖然としていた。
黒子「穂波さんの言うとおり少し味が濃いですね。僕はもっと薄味の方が好きです」
テツヤ君ナイスフォロー。わかってくれてありがとう。
青峰「お前らムチャしてんじゃねーよ。さつきの料理なんか食ったら死んじまうぞ」
桃井「ちょっと大ちゃんそれどういう意味⁉︎」
青峰「まんまだろ。オレは何度も死にかけてるっつーの」
そんなことを言いながらも桐皇の5番の人は桃井さんのお弁当に箸をつけていた。マズッとか言いながらも、皆も桃井さんのお弁当に手を伸ばす。わかってくれたみたいだ。ありがとう、皆。
それからまた皆でワイワイとお弁当を食べた。桃井さんも笑っていた。少し涙目になっていたのに気づいたけど、気づかないフリをした。