第1章 バースデーパーティー
紫原「あれー?なんで穂波ちんもいるのー?」
後ろからのんびりとした声が聞こえてきた。振り向くとすぐそばに巨体があった。
紫原「なんかいい匂いがする〜」
ケーキの入った箱に伸ばされた手をなんとか避ける。危ない危ない。
穂波「これはバースデーケーキだからまた後でね。今はこっち食べてて」
鞄からクッキーの包みを取り出すと、紫花君の表情がパァッと明るくなる。
紫原「やったーコレクッキーだよねー?ケーキもあるとか最高ー」
黒子「穂波さんあまり紫原君を甘やかさないでください」
テツヤ君が呆れ顔だ。皆笑ってる。なんかいいなぁ、この雰囲気。
黄瀬「そういえば青峰っちと桃っちがまだッスね」
緑間「青峰のことだ、寝坊して桃井が迎えに行ってるのだろう」
桐皇の5番の人って桃井さんと幼なじみだっけ。なんか大変そうだな色々と。
それから10分くらいして桃井さん達が現れた。
桃井「皆ゴメンね。大ちゃんたら忘れて寝てたから叩き起こして引っ張って来たの」
桐皇の5番の人の耳だけやけに赤い。引っ張って来たって…もしかして耳⁈実はすごい人なんだね桃井さんて。
青峰「ワリ、寝てたわ」
全然悪いと思ってないな、この人。皆やっぱり、という顔をしている。こんな人だったんだ桐皇の5番の人って。でもなんとなくわかる気がした。
赤司「皆揃ったことだし、そろそろ行こうか」
赤い髪の人の声で、皆移動を始めた。