第3章 甘えんぼ【ソーマ/甘】
『ソーマー?居るー?』
今日は休息日で特に何も予定はなかったのだが夕方になってもこの広いとは言い難いアナグラで1回も見かけないとなると流石に心配になり、部屋に押しかけてきた今日この頃である
『…居ないの?』
なんだ、外に居るのかと引き返しかけたとき
ガタッ
『居るんじゃん‥‥』
ドアのボタンを試しに押してみるとドアが開いた
『鍵かけてよね‥‥全く』
ずんずんと中に入ってみるとそこにはリンドウさんとソーマが居た
‥‥しかも抱き合っていた
「‥‥お、おう、じゃねえか」
『‥‥水を注してすみませんでした、どうぞ続けてください
では、失礼しますね』
「ちょっと待ってくれ!!話を聞いてくれ!」
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『‥‥話を纏めると、ソーマが休息日だと聞いたリンドウさんはソーマの部屋に押し入り、遊び半分で未成年のソーマにビールを飲ませたところ酔ってしまった、と、こんなところなんですね』
「‥‥わ、悪かった」
『なんで未成年にビールなんか飲ませるんですか』
「俺は一口しかやってないぞ、それにノンアルコールだ!」
『‥‥はぁ、ノンアルコールで酔ったんですか』
ノンアルコールって酔うのかと考えていると
急に寝こけていたはずのリンドウさんにくっついていた黒いものが動いた
「‥‥、か?」
『あ、おはようソーマ、なんだ頭しっかりしてるじゃんなら大丈「眠い‥‥」わわわっ、』
リンドウさんの横のソファーに座っていた私をソファーに押し付けるようにソーマが倒れ込んできた
否、抱きついてきたのである
「‥‥大丈夫か?」
『だ、大丈夫だと思ってるんですか』
「なあ、」
『‥‥何でしょう?』
「俺これから任務なんだわ、すまん!」
言うと早々にドタドタと部屋から出ていった
リンドウさんは後で殺す、
‥‥ところで、
『どうしよう、本当に』
動けない上にソーマの吐息が鎖骨あたりにかかり、恥ずかしいやらくすぐったいやらで何をしていいかもわからない
『ソーマ、いつ起きるかなぁ、』