第2章 突然のチョコ夢
マナーモードが落ち着いて静かになった及川を放置して先に松川花巻国見を帰らせる。奴らのが確か家遠い。
さて、じゃ、私達も帰りましょーね。
もう喋っていいよ及川。
「マッキーにはシュークリーム、国見ちゃんには塩キャラメル、岩ちゃんには揚げだし豆腐って好物ばっかり用意してるから俺には牛乳パン投げつけられるんじゃないかと思ってた」
『それでいいならそうするけど』
「嫌ですごめんなさいホンモノください」
「及川お前チョロすぎやしねぇか。さすがの俺も心配だわ」
「元華ちゃん限定だから!二人とも普段のモテモテ及川さんを知ってるでしょ?!」
「『ウザい程に知ってる』」
「同じトーンとテンポでハモんないでよ!仲良しいとこ同士め!」
「『wwwwww』」
通り道的に一番早く着く私の家到着。
『じゃあ揚げだし豆腐いりタッパー持ってくるからちょっと待っててねー』
「おう」
「慌てないでねー」
『たでーまー。一徹コンビとご飯食べて泊まってくるねー』
母「あ、豆腐持ったー?昨日作ってたでしょー」
『持ってるー今から渡してくるー』
「おけーいってらっしゃーい」
晩御飯からのお泊りはいつものことなのでスルーされる我が家。楽。
あらかじめ用意してた簡易お泊りセット(着替えと歯ブラシとヘアアイロン)と岩泉用揚げだし豆腐を持って脱出。
『おまたせぃ。はいこれ』
「おうサンキュ」
「荷物持つ?」
『そんなに重くないからいい、自分のバッグのが重いくせに』
「いつものことだよ」
『じゃあこっちもいつものことー』
「元華ちゃんあんまり甘えないよねー」
『甘えて欲しいなら自分のファンクラブから見繕えばいい』
「やだよーだ」
岩泉が空気になってるのは揚げだし豆腐にわくわくしすぎてタッパー眺めながら歩いてるせいです。
岩泉ん家着きました。
「おやすみ岩ちゃーん」
『おやすー』
「おー。ありがとなモカー」
『いえいえ、ホワイトデー楽しみにしてっからww』
「あっwくそwわかったよw」
及川ん家行きます。着きます。ほぼお向かいレベル。
「ただいまー」
『おっじゃましまーす』