第8章 それは、善悪逆転する。
エルザSide―――――――
エルザ「・・・ジェラール・・!?」
俺「・・・!エルザさん・・・!!」
ジェラール「・・・エルザ・・?」
レンは無事か・・・。良かった・・。
エルザ「・・・レン・・?何でジェラールに抱きつかれているのだ?」ツカツカ・・・
ジェラール「!こっちに来ないでくれ!!」
俺「ジェラール、大丈夫。大丈夫だから魔法は使っちゃダメだ。」
・・・?様子が・・・?
ジェラール「でも・・・!」
俺「ジェラール、あの人がエルザさんだよ。」
ジェラール「・・・!」
エルザ「・・・レン、どういう事だ?一体何が・・・。」
俺「・・・ジェラールは、さっきまでエーテルナノの影響で意識がなかったんだ。それを、俺が目覚めさせた。・・・ジェラールは、目覚めるまでの記憶がない。」
エルザ「・・・!」
記憶が、ないだと・・・?
エルザ「あの・・・楽園の塔の記憶も・・全てないと言うのか・・・!?」
俺「・・・あぁ。」
エルザ「かつての仲間のミリアーナやウォーリー・・・ジェラールに殺されたと言っても過言ではない・・シモンの事もか・・・!!?」
ジェラール「・・・!!」
俺「エルザさん、ストップだ。」
エルザ「貴様が・・・何をしたか思い出せないというのか!?」
俺「エルザさん、待って。」
エルザ「待てるわけないだろう!?」
レンは、意を決したように、言った
俺「シモンは、ちゃんと生きているよ。」
エルザ「・・・え・・?」
・・・生きて・・いるのか・・・?
俺「・・・会ってきた。彼は生きている。」
エルザ「何処に・・・何処にシモンはいるんだ!?」
俺「・・・小さな村で、静かに生活しているよ。怪我の後遺症もないだろう。・・これが終わったら、会いに行ってみるといいよ。そろそろ、完治する頃だろうし。」
涙が、止まらなかった。
エルザ「そうか・・・生きていたのか・・!良かった・・・!!(泣」
ジェラール「・・・レン・・?」
俺「・・・順序良く話することは出来ないけれど、以前のジェラールは罪を犯している。エルザさん達は、ジェラールの仲間であったし・・被害者でもあったんだ。」
ジェラール「・・・罪を・・。」