第5章 それは、大きな塔だった。
「・・・レン。」
シロ「・・・っ!?」
聞き覚えのある声が後ろから聞こえた。振り返って見ると、そこには案の定見覚えのある人。
俺「・・・ガジル?ガジルも妖精の尻尾に入ったのか?」
ガジル「・・・あぁ。」
俺「そっかぁ・・・。じゃあ、これから宜しくn」
視界に入った突然の腕に俺の言葉は遮られた。その腕にそのまま俺は引き寄せられる。
グレイ「何でお前がここにいやがる・・・!!」
グレイだった。・・・そこで俺はようやく自分の腕の中でシロが震えている事に気付いた。
俺「・・・本心って、実は隠せているようで隠せてないんだよね。」
シロ「・・・?レン・・?」
グレイ「レン!?」
俺はグレイの腕からするりと抜けてガジルの方に向かう。
ギルドにいる人達がこっちを見ているのが分かる。
ガジルに近づいて行くたびに震えが激しくなるシロ。
ガジル「・・・何の用だ。」
そう言うガジルに一発、デコピンを喰らわせた。
ルーシィ「・・・え?」
俺「ダメだろガジル。そんなに相手に警戒心むき出しにさせるような言葉を発しちゃ。お前はただでさえ見た目で損してるんだから。」
ガジル「・・・っせぇな。これは元々だ。」
俺「じゃあサングラスで目を隠してみる?・・・あ、でもそうしたら余計に怖いか。じゃあせめて服を明るい色にするとか。」
ガジル「興味ねぇ。」
俺「酷いな・・・。ま、これも何かの縁って事でこれからも仲良くしてくれると嬉しいな。(ニコッ」
ガジル「・・・あぁ。」
そんな様子を見ていた周りの人達はビックリしているようだ。・・俺にとってはこれが普通なんだがな・・・。
シロ「・・・ガジル・・っ!」
シロがガジルに飛びつく。
ガジル「っ!?」
シロ「ガジルを怖いだなんて思ってごめんなさいぃいぃぃいい(泣」
シロがガジルに大泣きしながら謝ってる。そんなシロにどう対応したらいいのかわからずに慌てているガジル。
そんな光景を見てたら、なんだか笑えてきて笑ってしまった。
ナツ「・・・すげぇな、レン。」
マカロフ「当然じゃ。レンは絶対神じゃからのぅ。大体の事には対応できるじゃろ。」
ナツ「あ、じっちゃん!ただいま!!」
エルザ「・・・マスター、今何と?」