第5章 それは、大きな塔だった。
『・・・きろ・・・起きろ・・起きろ!レン!!』
・・・声が・・聞こえる・・・。
『起きてレン!!貴方が危険よ!!』
・・・あれ・・何で俺寝てるんだ・・・?・・あぁ、そっか・・・。頭、血出し過ぎて・・・。
ジェラール・・楽園の塔・・・Rシステム・・・?・・・エーテリオン投下・・?・・・!マズい!!!
俺「エーテリオンが!!」
エルザ「!レン!!起きたのか!!今すぐここから出ろ!!エーテリオンが投下される!!」
俺「・・・エルザさん?なんでここに・・・って、そんなこと言ってる場合じゃないんだったよね。シロは?」
エルザ「おそらく、ルーシィ達と外に出ていると思うが・・・。」
俺「・・・ならいいや。」スクッ・・・
ジェラール「・・・?レン・・?何を・・・。」
俺「エーテリオン投下まであと何分?」
エルザ「もう2分もないぞ!だから早く外n」
俺「2分・・・はっ!間に合うな!!」
エルザ「レン!?」
俺は真っすぐ上に飛んだ。まっすぐ。さっき立っていた場所にまでまっすぐ。
空が、うるさいくらいに光ってる。
静かな白に染めよう。
俺「滅竜奥義、覇音烈破!!」
魔水晶越しに、ヤジマさんの声が聞こえた気がした
目をさましてみると、さっきまでの塔とは姿が変わっていた・・・。なるほど、だからジークレインでエーテリオンを落としたのか・・。
ジェラール「・・・目を覚ましたか。」
俺「・・・ジェラールか。」
ジェラール「エーテリオンに対して魔法をうつとは、想定外だった。おかげでエーテリオンの魔力を半分以上も失ってしまった・・。だが、Rシステムは完成した!!」
俺「・・・あーあ・・全部は防げなかったか。」
ジェラール「全て防ぐとなると生身じゃムリだな。」
俺「・・・それもそうか。」
ジェラール「生贄も用意出来た・・・。後は、ゼレフの復活を待つだけだ。」
俺「・・・その生贄は、エルザか?それとも・・・俺か?」
ジェラール「お前だ。」
俺「あっそ。じゃあ俺寝るから。」
ジェラール「・・・は?」
俺「疲れた。魔力もほとんどないし・・・寝る。」
ジェラールがあっけに取られた様な顔してたけどそんなのどうでもいいくらいに体がダルくて、意識が飛んだ。