第4章 それは、とある夜のこと
レオは話してくれた。
カレン・リリカが星霊を道具のように扱ってた事。それでアリエスが苦しんでいた事。見ていられなくなって自分で人間界にきて、必死でカレン・リリカを説得しようとした事。そして・・・
カレン・リリカが死んでしまった事。
その日以来、レオが星霊界に帰れなくなった事。
突然、スイッチが切れたようにレオは座り込んだ。
俺「レオ!」
ルーシィ「ロキ!!」
ロキ「あの日からずっとカレンの事が頭から離れなかった。気を紛らわすためにいろいろやってみたけど、忘れる事は出来なかった。この時をずっと待ちながら今まで生きてきた。カレンの墓の前で死ねる時を、ずっと待ってたんだ。・・・そして今日、やっとその日が来たんだ。」
俺「レオっ!!」
ロキ「でも・・最後に素晴らしい星霊魔導士に会えてよかった・・・。」
俺「!」
『ルーシィの事を、ルーシィとして認めてほしい。』
ルーシィ「待って!アタシが何とかしてみせる!!だから諦めないで!!」
シロ「ロキ!いなくならないで!!」
ルーシィ「・・・嫌よ!!アンタは、星霊界に戻ればすぐに生命力を回復出来るのよ!?アタシが絶対に帰らしてあげる!!」
シロ「ルーシィ・・・。(涙」
ルーシィ「そんなの!カレンを殺めたことにはならないよ!不幸な事故じゃない!!」
ロキ「ルーシィ・・・。」
・・・不幸の・・事故・・・。
ルーシィ「開け!獅子宮の扉!!ロキを星霊界に返して!!開いて・・・!お願い!!(涙」
ロキ「ルーシィ・・もういいんだ、止めてくれ。」
ルーシィ「よくないっ!目の前で消えて行く仲間を放っておけるわけないでしょ!!」
俺「・・・ルーシィ、魔力の解放を止めて。」
ルーシィ「!?でも!!このままじゃロキが!!」
俺「止めて。」
普段より少し低い声でそう言うと、ルーシィは魔力の解放を止めた。
ルーシィ「何で・・・!何でよ!お兄ちゃん!!」
俺「・・・ちょっと俺、ムカついてるんだ。」
ルーシィ「・・・お兄ちゃん・・?」
俺「・・・ルーシィ、カギ借りるよ。」
ロキ「!レン!?」
ロキは俺が何をするのか分かったらしい。けど、止めてなんかやらない。シロをルーシィに預けた。
俺「・・・開け。星霊界への扉。んでもって、さっさと星霊王に会わせろ!!!!」
空で光る星の動きがおかしくなった。