第11章 それは、黒い空だった。
エス「どうせ復活するんだし、いいじゃない。」
ナツ「・・・お前・・!!」
エス「レン様達にしたってそう。本来彼らはもう生きてはいなかったのよ?それを生かしてあげたのは私達の祖先。死への恐怖なんて一切感じない身体にしてあげたのに、それをいらないと言う。・・・非常に残念だわ。」
ハッピー「オイラだって不老不死はいらないよ!」
エス「不老不死で生きて行くのが嫌だと言うから、“半永久的に魔力を供給する機械の一部”に組み込もうって言ってるのよ。意識もないまま、永遠にね。」
ナツ「それを望んでねぇから儀式やろうとしたんだろうが!!」
エス「それを許すほど、私達の祖先は優しくないわ。彼らはあくまで“実験体”。そんな易々と死なせるわけないでしょ。」
ハッピー「そんな・・・!」
エス「彼らの心が犠牲になろうが関係ないわ。だって彼らは実験体なんだもの。そんなの必要ない。」
ナツ「お前・・・!!ふざけんな!!!」
エス「・・・!炎が・・・!」
ナツ「リヒトだって、シルビアだって、レンだって人間なんだよ!!悲しいとか、嬉しいとか、そんな感情だってあるんだよ!!それを否定すんな!!」
ナツの怒りに伴って大きくなる炎。
ナツ「滅竜奥義・・・紅蓮鳳凰剣!!」
エス「・・・綺麗な・・紅・・・。」
もっと・・もっと早くに・・・。
エス「会いたかった・・・なぁ・・。(涙」
ナツ「・・・やった・・か?」
ハッピー「・・・生きてるかなぁ?」
ナツ「・・・あ、ルーシィの鍵燃えてねぇかな!?」
ハッピー「大丈夫だよ~・・多分。」
ナツ「・・・ん?これ、エスポワールがつけてたヤツだよな?」
ハッピー「あ、オイラ知ってるよ!それ、チョーカーって言うんだよ!!」
ナツ「・・・?これ、レンの名前書いてあるぞ?」
ハッピー「あ、他にも書いてあるよ?」
ナツ「えーと・・・“この血を永遠に”・・・?どういう事だ?」
ハッピー「ナツ、とりあえず急ごうよー!!夜になっちゃうよ!!」
ナツ「あ、そうだった!!」