第10章 それは、雨の日の事。
シャルル「ルーシィ、昔来た時と何か変わってるとこはない?」
ルーシィ「凄い小さかったから、あんまり詳しくは覚えてないわよ。・・・でも、昔とそんなに変わらない気がする。」
エルザ「・・こんなにも部屋数が多いのに、誰もいないのは変じゃないか?」
シャルル「牢には沢山の人がいたじゃない。召使いの姿もあったし・・そこに閉じ込められてるんじゃないかしら?」
ルーシィ「・・・あれ?」
ウェンディ「ルーシィさん?どうかしました??」
ルーシィ「この部屋・・来た覚えがある・・・!」
エルザ「!」
ルーシィ「確か・・ここの本を入れ替えると・・・。」
ルーシィが2冊の本の場所を入れ替えると、本棚が動き出した。
シャルル「・・・!隠し通路!?」
ルーシィ「昔、来た時に一緒にこの通路を通って・・・。」
エルザ「この通路は、何処に繋がっているんだ?」
ルーシィ達は通路を進んで行く・・・。
ルーシィ「通路を抜けると・・・手入れのきちんとされた花壇でいっぱいの中庭に・・・!」
エルザ「・・・!シルビア!!それに・・・ジェラール!?」
ジェラール「!エルザ・・・!」
色とりどりの花に囲まれた花壇の真ん中に、シルビアとジェラールはいた。
ウェンディ「ジェラール・・・!」
シルビア「・・・あぁ。来たのね。」
そう言ってシルビアはルーシィ達の方へ向く。
エルザ「・・・ジェラールを、返してもらおうか。」
シルビア「返してほしければ奪えばいいわ。」
ルーシィ「・・・ちょっと待って!どうしてシルビアが此処にいるの?ここへの入り口はここと、別の隠し通路しかないハズよ!?」
シルビア「それ、誰に教えてもらったの?」
ルーシィ「・・・え・・?」
シルビア「貴方達が通ってきた通路を、貴女は昔、誰と通ってきたの?」
ルーシィ「え・・と・・・。」
ルーシィは思い出せないようで、考え込んでしまった・・・。
エルザ「・・・儀式を、中止しろ。」
シルビア「嫌よ。」
エルザ「なら・・力づくででも止めてみせる!!」
エルザはそう言うと、剣を換装してシルビアに立ち向かって行った。
ウェンディ「!エルザさん!?」
ジェラール「ダメだ!!」
エルザ「っ!?」
突如、シルビアの前に立ちはだかったジェラールに驚き、エルザは攻撃を止めた。
エルザ「・・・どういうつもりだ。」