第1章 下校
奏はやっぱりモテるらしく、
「奏君、またねー!」
と手を振っていく子がたくさんいた
しかし、いろんなタイプの子にモテるんだなぁ
清楚系の子から、ギャルっぽい子まで、
中には、あたしにもペコッとお辞儀をしてくれる子もいたが、ニラム子もいたりで、正直疲れる
「先輩?」
なんて、考えごとをしていたら、ヴッヴッ!!
と振動が強くなり、ビクリと体が跳ねる
まるで、僕といるのにまさか話聞いてないとかじゃないよね?
とでも言いたげな目で、見てくる奏
「モテるなぁって思ってただけだからっ!」
いやいや、私何言ってんだ?焦ってなんか変なこと口走ってない?
後悔先に立たずとは、まさにこのこと
あたしの言葉に、ゆるゆると口角をあげて嬉しそうな表情になった奏は、
「なに可愛いこと言ってるんですかっ?」
と、わざわざ!いろんな人の目の前で抱きついてきた