第15章 第十五話
SNSに登録したのも、裏サイトに書きこんで煽ったのも、アザミだけがやったことだ。
自分達まで泥をかぶる必要はないし、アザミに義理立てする必要もない。
「前から気に入らないと思ってたんだ、アザミのこと」
「…ね、田村、一緒に先生のとこ行こ」
自分達に火の粉がかからないようにするのに、彼女達は必死だった。
田村も、これ以上アザミに振り回されるのはごめんだった。
この2人についていけば痛い目をみることはなさそうな気がして、田村はまた流されるように二人の後をついて職員室へと向かった。