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純情エゴイスト(比嘉/知念夢)
第13章 第十三話
頭に浮かぶ愛しい知念の顔にさえ、目を背けたくなった。
汚れてしまった自分に、彼を好きだという資格なんてないだろう。
きっと彼だって、このことを知ったら。
海に身を投げて泡になった人魚姫のように、自分も泡となって消えてしまおう。
こんな汚れた身体、誰にも見られず消してしまいたい。
夜空に煌めく満天の星々だけが、如月の行方を見つめていた。
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