第2章 始まりの時。
体育館につくと、バッシュのスキール音が響く。
優奈「すごーい……」
その時。
「おいそこぉ!手ェ抜いてんじゃねえよ!轢くぞ!」
体育館中に響き渡る怒号が、耳をつんざく。
これは、聞く、というより、体感する、という方が相応しいだろう。
え、ちょっと待って……轢く……?轢く!?
轢くって、車でドーンとやられるやつでしょ!?
優奈「た、高尾……」
「テメェら!」
優奈「はいいっっ!」ビクッ
高尾の方を向いた瞬間、先程の怒鳴り声が聞こえた。
茶髪の巨人がこっちに来ていた。
まさかこいつもトリップしてきたのか!?だとしたらヤバイ!
早急に応援を!兵長ー!
「……見学か?」
優奈「はヒ」
声がうらがえる。
「……」
一瞥して、巨人はいってしまった。