第2章 ねこねこ
「この毛並みといい、艶といい……本当に猫みたいだな……」
「そりゃあ、本当の猫に変身してるからな」
先程までキャラ崩壊寸前だったユーリだったが、猫になったあたしの肉球やら耳やら触って、正直メチャクチャ堪能していた。
「でも、ユーリメチャメチャ猫好きなんだな」
「まぁな」
「触り方で分かる。好き放題いじってるように見えて、猫側の気持ちも労っている」
「そ、そうか?」
猫のあたしにそう言われ、ユーリは無駄に顔を赤くした。
あたしにというよりか、猫に言われてる気になったからだろう。
そんな時、ノックも無しに扉が開いた。