第2章 黄瀬涼太編
今日の練習お疲れさま!!
私は黄瀬くんと帰りながら話していた。
私はたまに黄瀬くんと帰ったりする。
そんないつもの帰り道。
だけど、黄瀬くんの様子がおかしい。
たまに私を見つめてボーとする。
「あ、そんな事あったんスね~…」
「アハハハハ…」
少し返事がぎこちない。
すると、私は気づかないうちに黄瀬くんに人通りの少ない電車の橋の下に誘導されていた。
「…あのっスね…真面目な話するんスけど良い?」
壁にもたれ掛かり、私は何だろうと思いながら頷いた。
「オレ、水城っちが好きっス。」
私は不意に名前を呼ばれて顔を赤くしてしまった。
黄瀬くんの左隣にいるので私は黄瀬くんから視線を外したが、黄瀬くんは私の顔を自分の方向に無理やり向かせた。
まっすぐな光輝く瞳が私を見つめている。
「いつも、オレや部員に気をかけていて、辛い思いをしていても、笑顔で振る舞う、そんな…………アリサが好きっス。」
黄瀬くんは両手で壁を抑え、私は壁と黄瀬くんに挟まれた。
「だけど……!
アリサはオレだけを見ていて、そして側にいて笑って欲しいんだ。
…オレの彼女になってくれ…」
切なそうな声をした黄瀬くんに私は言った。
断るわけないじゃない……
私だって黄瀬くんの事を好きなんだもん。
黄瀬くんといて落ち着くから、だから…………
喜んで彼女になるよ////
そう私が言った瞬間、黄瀬くんの唇は私の唇と重なった。
チュ…
「ありがとう……アリサ///
愛してるよ、ずっと。」
黄瀬くんはとても可愛い笑顔で微笑んだ。
そしてまた私にキスしたのは定かではない―