第7章 火神大我編
あの後、また火神くんに手を引かれ、私は公園にあるバスケコートに連れて来られた。
少し強引だったから、ちょっと右手がヒリヒリする。
来る前、火神はなにか焦っているように見えた。
……気のせいかな…。
すると火神くんは
「バスケ、少しやらせてくれ。」
と言いながら真冬なのに、ジャージの上着を脱いで長袖の姿でゴールに練習をし始めた。
―凄く力強く荒々しいダンクをする火神くんは、繊細でとてもかっこよく見えた。
私はそんな火神くんの頑張る姿が大好き。
だけど、流石に外でしかも座って様子を見ているだけだから、私は寒いな……とぶるぶる震えて下を見て言った。
すると、気がつけば火神が目の前に居なくなった。
ボールが地面について、コロンと転がっていただけだった。
「……アリサ、俺はお前が好きだ。」
私は火神くんの声だけ聞き、辺りを見回した瞬間―
後ろから不意に抱きしめられ。
そして強引なキスをされた。
…チュッ
「……ごめん!
強引過ぎるのは分かっている。だけど―
俺はアリサが好きなんだよ///」
私は火神くんの気持ちが嬉しく思い言った。
私も火神くんが好きだよ//
だから私を彼女にして?///
「そんな事を言われたら、アリサを俺のものにしたくなっちまう……///」
火神くんの温もりを背中で感じながら、もう一度キスをした。