第6章 赤司征十郎編
*NG*
キツイ言葉をいとも簡単に浴びせてしまう僕でさえ、最近はアリサのうるうるする目にためらってしまう。
僕に失敗した事で怒られると思っているアリサには、可愛い、愛しい瞳にうっすらと涙が浮かぶ。
僕は恐れられているんだね。
アリサは少なくとも僕を好いてくれて無いのだろうな。
びくびくしているのを見ていると、萎えてしまう。
別に…それが解決策なら問題ない。
ほっと漏れる息の傍らで僕は…
アリサ……僕は君が好きでたまらないよ。
けど、僕だって恐いんだ。
アリサに裏切られる……いや、嫌われるなんて思いたくない。
僕は、アリサに“勝つ”。
僕の想いは敗北しない。
たとえアリサでも。
……………………………………
アリサ「赤司くん。」
赤司「なんだい?」
アリサ「赤司くんの一人言、丸聞こえなんだけど……///」
赤司「……聞いてたのか///」
アリサ「全部。」
アリサ・赤司「………………」
赤司は背中を向けるといった。
赤司「全て聞かなかった事にしてくれ。
僕に恥をかかせるやつは例え君でも許さない。」
アリサ「Σ(゜Д゜)!?」