第6章 赤司征十郎編
赤司くん、最近私の事を睨み付けるような事がなくなった……
最初は恐い人だなって思っていた……
でも今は違う。
本当は、赤司くん優しい人なんだよ、人にそれを―
「アリサ、今日は居残り?」
……あ、赤司くん……
はい、そうです。
体育館の掃除があるので、暫くは残るつもりです!!((ビシィ
「そんなにかしこまらなくてもいいだろう?
さらに、敬語を使うなんてね。
可笑しい。」
赤司くん、珍しく笑っている。
冷徹な瞳の先に秘める、暖かいものが有るように私は感じた。
――部活動が終わった体育館。
一人残って体育館の床の掃除をしていたら
「モップを貸して。」
との声が横でした。
振り向いた先には―
「アリサ、よく一人で頑張ったね。」
赤司くんがいた。
しん……と静まりかえる体育館に、赤司くんと二人っきりに。
私は思わず下を向いた。
顔が近いし、頭撫でられるし、何かある…
けど、赤司くんはいつもより優しい/////
「どうして恥ずかしがるんだい?」
赤司くんは私に追い討ちをかけるかのように、後ろから抱きしめ、耳元で息を吹きかける。
…う……//////
すると、赤司くんはくらくらと弱まる私に唇を重ねて言った。
「アリサ、君は僕の物だよ。
アリサは僕の彼女になるんだ。
いいね?」
私は、ハッとした。
赤司くんは私の事を考えていたんだって。
私はこう言った。
私は赤司くんが大好き!彼女になりたい!///
赤司くんは勝ったと言うような優しい顔をして、言った。
「我慢出来ないたちだから、思わず手を出してしまったよ。
アリサ、可愛いから。」
……赤司くんは純粋で、時にオオカミだった。
「愛してる、アリサ」