第2章 陽泉高校バスケ部マネージャー!
「っ」
クラスメイトがあたしによって来る。
「やっぱ付き合ってたんだね!」
「紫原のどこがいいの?」
「やっぱバスケが強いとこ?」
「案外顔?」
好奇心に沸き立つ女子たちが、あたしを囲む。
「えーっと……」
困っていると、頭上から大きな掌が伸びた。
「そこ、人の彼女困らせない~」
「あ、彼氏おはようー」
「おはよ~」
そこにはあくびをする紫原がいた。
「おはよ~」
「おはよ……」
なんだか気恥ずかしくて声が小さくなってしまう。
目も合わせにくい。なんだこれ。
「オレのひとめぼれ~これでいい?」
「きゃーひとめぼれだって!」
「ロマンチックー」
女子たちの言葉を無視して、紫原は席にどかりと座る。
あたしもその横の自分の席におとなしく座る。
ちらり。横目で彼を見る。
「ん? どしたの?」
「なんでもないっ」
あらら? なんだかおかしいぞ。
……あたしもしかして紫原を意識しちゃってる?
昨日の話を聞いてから?
それとも、嘘でも彼氏になったから?
…………ウソでしょお!?