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お腹が鳴るころに(黒子紫原同級生夢)R15

第2章 陽泉高校バスケ部マネージャー!


「条件?」
「絶対あたしを好きにならないでね」
「わかったし」
「そして、こっそり彼氏を作らせてね? 紹介とかしてよ?」
「もちろん」
 紫原はひらひらと手を振る。
 正直やりたくはないものの、荒木監督への片思いを知ってなんとなく、味方になってやりたくなったのだ。
 きっと、彼の片思いが報われる日はないだろう。
 そしてずっと、大量の食糧を必要とする日々が続くのだろう。それはかなり切ない話だ。
 でもそれも仕方がない事。
「きっと、高校を卒業すれば終わる恋だから」
 そう言うって、紫原は眠たげな眼を一層伏せ目がちにした。
「それまで、付き合ってくれれば、いつかきっとお礼をするし」
「……わかった。手伝う」
「、大好き」
「えっ」
 突然の言葉にどきんとする。
「オレたち大親友になれそうだね?」
 ふにゃりとした顔で、紫原は笑った。
「……どうだか」
「照れない照れない」
「照れてないっ」
 こうしてあたしたちは「付き合ってるふり」をすることになった。


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